VANK

1: 犇@犇φ ★ 2013/09/27 22:45:08
■日本の「国家記憶」操作文化

読了した後で唯一日本が思い浮かんだ小説が一つある。作家キム・ヨンハの長編『殺人者の
記憶法』だ。「日本は一体なぜこんななのか」という疑問への答を見つけられなかった強迫観念
のせいだろうか。日本の指導者も全員、立派な教育を受けて合理性を追求する知性人である
はずなのに、歯止めのない彼らの妄言疾走は何ゆえなのか、疑問が頭の中を離れなかった
のだ。答が見つからずとも症状診断に対するヒントは得た。人間の本質と苦痛を探求した作者
には迷惑かもしれないが。

あらすじはこうだ。主人公は連続殺人犯のキム・ビョンス。30年間、何度も殺人を犯した。「次は
もっと上手くやることができる」という希望が消えた25年前、引退を決心した。警察には捕えられ
なかった。ところが、養子にした娘に最近接近する若者パク・ジュテが娘に害を加えるのではと
いう疑念が芽生えた。アルツハイマーを病み始めたキム・ビョンスは娘を救うために、死ぬ前に
最後の殺人を計画する。ベートーベンのピアノ協奏曲「皇帝」を聴きながら。ほどなくして娘が
姿を消した。キム・ビョンスはパク・ジュテを殺人容疑で警察に通報した。ここから恐ろしい反転
が頂点に達する…。

歴史の本を見ると、日本は1923年の関東大虐殺で朝鮮人を、また1937年の南京大虐殺で
中国の民間人を無差別に殺害した。日本版ホロコーストだ。数多くの蛮行は言うまでもない。
そんな日本が今や、北朝鮮の核脅威と周辺情勢を言い訳にして、韓半島有事時の自衛隊
出動はもちろん、地球の反対側までの派兵方針も露骨に明らかにした。

再び小説の結末。あらゆる証拠が指し示す娘の殺害犯はキム・ビョンスだ。彼が救おうとして
いた娘は、実は自分を看護する看護婦を勘違いしたのであり、彼が疑ったパク・ジュテは彼の
殺人行為を捜査していた警察だ。キム・ビョンスは30年前、ある一家を殺害した際に両親と
ともに娘を殺したのだが、自分が養子にしたと思い込んだまま半生を生きてきてアルツハイマー
まで重なったのだ。一抹の良心の呵責が、操作された記憶の中に彼を生きさせたメカニズムの
出発点だというわけだ。

監獄で無常を悟ったキム・ビョンスの苦悩を、日本に期待することができるだろうか。少なくとも
今は無理のようだ。いや、まだまだかもしれない。意図的で組織的な集団記憶障害(dysmnesia)
という点でさらに深刻だ。恐怖すら感じる。安倍総理、麻生副総理が「国家記憶操作」の先頭
に立っている。国力を総動員したような成り行きだ。

なぜ集団記憶操作なのか。集団でやれば呵責も減るからだろう。全員一致で「自分たちだけ
ではない」と言い張るのは、「悪いことだ」という程度は分かっているという逆説も隠れている。
日本の指導層は、ドイツのホロコーストのような事はしていないからナチスとは違うと抗弁する。
最近会った外交部(訳注:日本の外務省に相当)の高官は、「なぜ」を問うた質問に対して、
「日本の政治家らは、先祖がぞっとする罪を犯したという事実を認めたくないという意識に加え、
普通の国が持っている権利を取り戻すという認識が強い」と説明した。国際社会で政治・外交
の面でも強大国として優遇されたいという、雲をつかむような熱望と共に。当分解決の見通しは
暗いという話だが、死ぬ前に避けられない冷厳な現実もまた、いつか彼らが直面するものだ。
その時の衝撃と苦痛は、いっそう大きくならざるをえない。
(金サンヒョプ/政治部次長)

▽ソース:文化日報(韓国語)(2013-09-26 13:51)
http://www.munhwa.com/news/view.html?no=2013092601033023029002
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=021&aid=0002170935

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